
男性更年期を穏やかに乗り切る私の習慣:50代から始める「快適」への道
こんにちは、日下部です。
突然ですが「更年期」と聞くと、どのようなイメージを抱くでしょうか?多くの方が女性特有のものだと考えるかもしれません。しかし実際には、男性にも「更年期」は存在し、私たちの心身に大きな影響を与えます。
私は7年前から男性更年期と向き合い、月1回のテストステロン注射を続けています。そして、自分自身の生活習慣を見直しながら、「穏やかに乗り切る」ための工夫を積み重ねてきました。この記事では、同じように疲れやすさや精力の低下を感じている50代の男性に向けて、私の体験と実践していることを紹介させていただきます。
目次
気づきの始まり:年齢のせいだけではない不調

私が男性更年期を意識し始めたのは、50代を目前にした頃です。それまで当たり前にできていたことが、急におっくうになり、慢性的な疲労感がつきまとい始めました。朝起きるのもつらく、日中も集中力が続かない。そして最も辛かったことは、この世の終わりとでも言わんばかりの気分の落ち込みでした。
もう「死んだほうがマシ」と考えない日はなかったですね。
「年だから仕方ない」と諦めかけましたが、だんだん気分の落ち込みや不安感も強くなり、「これは単なる加齢だけではないのでは?」と疑問を抱くようになりました。
そんなとき、偶然TVで「男性更年期障害(LOH症候群)」の特集をしていたんです。その後、ネットで詳しく調べてみると、自分の症状に当てはまることが多数ありました。
- 慢性的な疲労感、倦怠感
- 集中力・記憶力の低下
- イライラ、気分の落ち込み、不安感
- 性欲の低下、勃起不全
- ホットフラッシュ(ほてり・発汗)
- 睡眠障害
これらは男性ホルモン「テストステロン」の分泌量低下が影響していると知り、ようやく自分の不調の正体がわかった気がしました。
専門医との出会いと治療の始まり

「これは一度、専門の先生に診てもらおう」と決意し、泌尿器科を受診しました。血液検査と問診の結果、やはりテストステロン値が低下していることが確認されました。
(注意事項 男性更年期治療は泌尿器科なのですが、病院によっては更年期治療を行っていないところもあります。)
医師からは「男性更年期障害(LOH症候群)」と診断され、テストステロン補充療法を勧められました。最初は「ホルモン注射なんて大丈夫なのか?」と不安はありましたが、医師は丁寧に説明してくれました。
「定期的に血液検査をしながら、必要量だけを安全に補っていきます。副作用もチェックしながら進めますから安心してください。」
この言葉に背中を押され、思い切って治療を始める決心をしました。ここから私の「快適な50代」の挑戦がスタートしたのです。
テストステロン注射のメリットと注意点

現在も月1回の注射を続けています。自己負担額は1回1000円前後で、経済的負担は少ないと思います。注射後数日で、体の重さが取れて気分が前向きになるのを感じます。
ただ、治療を過信しすぎるのも危険です。じつは注射には副作用のリスクもあるんですね。具体的には、赤血球の増加、前立腺肥大の進行など。半年ごとに血液検査で数値を管理してもらっています。
「注射さえ打てば大丈夫」ではなく、生活習慣の改善とセットで考えるのが大切だと痛感しています。
私が実践している「5つの習慣」

ここからは、テストステロン補充と併せて取り組んでいる習慣を紹介します。どれも難しいことではありませんが、積み重ねることで確実に体調と気持ちが変わってきます。
1. 「動く」習慣
更年期に入ると、体が重く感じたり運動がおっくうになりがちですが、意識的に体を動かすことは非常に重要です。
- 毎朝30分程度のウォーキング。新鮮な空気を吸いながら歩くと頭がスッキリします。(晴れの日のみ)
- 週2~3回の自重トレーニング。腕立て伏せやスクワットで筋力を維持し、テストステロン分泌をサポート。
- 週末はサイクリングなど、趣味としての運動もおすすめです。楽しみとして続けるのがコツです。
2. 「食べる」習慣
食事も大事な要素です。
- 赤身肉や大豆製品などの良質なタンパク質を意識
- 旬の野菜・果物をしっかり摂取してビタミン・ミネラル補給
- オリーブオイルや魚の脂など、良質な油を選ぶ
- 納豆やヨーグルトなどの発酵食品で腸内環境を整える
- お酒は飲まない、というよいりも飲めないんです。お酒が好きな方は休肝日を設けるといいでしょう。
3. 「眠る」習慣
睡眠は更年期を乗り切る大きな鍵です。
- 毎日ほぼ同じ時間に寝起きする
- 寝る前のスマホは控え、読書やストレッチでリラックス
- 寝室は暗く静かに保ち、快適な温度にする
これらを意識するだけで、眠りの質が驚くほど変わります。
4. 「ストレスを管理する」習慣
ストレスもホルモンバランスを崩す要因になります。
- 趣味に打ち込む時間を作る
- 短時間でも深呼吸や瞑想を取り入れる
- 「まあ、いっか」と気持ちを切り替える
- 家族や友人に相談する
私の場合は、ネットで愚痴ることで心がかなり楽になりました。
5. 「記録する」習慣
簡単な日記をつけています。
- 体調の変化
- 習慣の効果
- 気分の浮き沈み
などを書き出すと、客観的に自分を見直せますし、診察時にも役立ちます。(手書きがおすすめです)
家族や周囲との関係について

男性更年期は家族関係にも影響します。特に性欲の低下は深刻で、私もかなり落ち込みました。しかし妻と率直に話し合うことで、「一緒に過ごす時間を増やそう」と方向転換できました。結果的に夫婦関係はむしろ良くなったと感じています。(これはなんとなく・・・・感じている程度です)
また、友人に思い切って話してみたところ「俺も実は…」と共感してくれ、男性同士でも話せる場が大切だと気づきました。
仕事への向き合い方も変わった
以前は何でも自分で背負い込んでいましたが、更年期でパフォーマンスに波が出る中で「若手に任せる」ことを覚えました。結果的に周囲の成長を促せたし、自分も無理をしない働き方に変われたと思います。
「心の更年期」にも気づく
更年期は体だけでなく、心も影響を受けます。「もう先が短いのか」と漠然とした不安に襲われることもありました。そんな時はノートに気持ちを書き出すと整理でき、「これからどう生きたいか」を前向きに考えられました。
逆に、いつ死んでも悔いはないという考え方もするようになり、生きることへの執着も薄れたように感じます。(良いことではないかも?)
医療現場の変化を感じる
男性更年期について、7年前より認知度も上がり、泌尿器科や男性更年期外来も増えています。心理面の相談にもしっかり対応してくれる医師が増えており、「話しやすい環境がある」ことは本当に心強いです。
これからの50代を生きる人に伝えたいこと

もし、この記事を読んで「自分も同じかもしれない」と思った方がいれば、どうか一人で抱え込まないでください。恥ずかしくありませんし、珍しいことでもありません。
治療や生活習慣の改善を組み合わせれば、きっと「快適な50代」を取り戻せます。早めに医師に相談するだけでも大きな一歩です。
ネット上にある「男性更年期チェックリスト」を試してみると良いですよ!私もそこから始めました。
まとめ:諦めない心を持ち続けよう

男性更年期は人生の大きな転換期です。体の変化を正しく理解し、治療や習慣の改善で前向きに乗り越えることができます。大切なのは「年だから」と諦めないこと。そして自分の体と心にきちんと向き合うことです。
私の経験が、皆さんの「快適な50代」、さらにその先の豊かな人生のヒントになれば幸いです。
最後に

この記事がきっかけで、一歩踏み出そうと思えたなら、それだけでも大きな変化です。人生は50代からでも変えられます。どうか一緒に、少しでも笑顔で過ごせる日を増やしていきましょう。
最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。