万年平社員は人生の負け組説について考えてみる
先日、某ネットニュースで40、50代で平社員は人生の負け組という記事を目にしました。
単純に言ってしまえば、いい年して平社員は使えない、ついでに賃金も低く負けに人生を歩んでいるというもの。
でもね、これって本当に負けの人生だと思いますか?
サラリーマンを引退した私が言うのも変な話ですが、今回はこの問題について自分なりの意見を書いていこうと思います。
勝ち組と負け組の基準とは何か?
元々、勝ち組負け組という考え方が大嫌いなんです。
すごく簡単に言ってしまえば、金持ちは勝ち組、貧乏人は負け組っていうこと。
確かに資本主義でもある日本では、資本であるお金を持っている人が何かにつけて有利なことは事実です。
またお金がなければ生きていくことができないのも事実。
そのことから考えれば金持ちが有利なわけだから、金がある=勝ち・・・という考え方もアリだとは思うんですよね。
でもそれは他人から見た価値観であり、人それぞれ価値観は違います。
そう考えると、金持ってるから人生勝ち組って言ってしまうこと自体にも疑問があります。
誰の人生でもなく自分の人生ですから、自分が生きていて楽しい、幸せだと感じることが本当の意味での勝ちの人生だと思うのは私だけなんでしょうか?
役職に就いて後悔した人達
ネットニュースの記事には、40、50にもなって平社員でいるということは金銭的にも余裕がなく仕事もできない人だと書いてありました。
でもね、この表現っていくらなんでも強引すぎると思うんですよ!
確かに都会の大手企業に努めている役職ともなれば、それなりに稼いでいるとは思います。
しかし田舎の中小零細企業に務めている役職なんて、大して稼いでいないのが現実です。
私もサラリーマン時代には、一応ですが役職に就いたことがあります。
といっても田舎の零細企業。
部下だって一桁でした。
名刺には役職名が印刷してあるので、名刺交換した人は「それなりの人物」と感じたかもしれません。
しかし名前だけの役職。
賃金が増えることはなく、仕事量と責任だけが増えました。
その結果がサラリーマン人生からの強制リタイヤ。
無理に働いて体を壊したんですね。
はっきり言ってしまえば、今の時点では人生の負け組です。
カネがないことは勿論ですが、体の自由が効かないからやりたいこともできない。
でも体壊してもね、誰も責任なんてとってくれないんです。
要は無理したお前が悪いんだよ・・・ということ。
役職に就いたばかりに人生台無しになった人は以外にも多いんです。
こういう人生って結果的には負けですよね。
勝ち負けの基準は本人次第
最初の方にも書きましたが、自分の人生が勝ちなのか?それとも負けなのか?
それを決めるのは誰でもなく本人だと思います。
役職に就いたはいいが、激務すぎて心身ともに駄目になってしまった人。
大金を稼ぐと同時に自由な時間がなくなってしまった人。
この2つのタイプの人達を嫌という程見てきました。
逆に、万年平社員と言われていても、自分の時間、家族と過ごす時間を大切にして幸せな時間を送っている人も大勢います。
お金を稼ぐために、色々なことを犠牲にしている。
そえでもお金を稼ぐことが俺の幸せなんだよ。
そう思う人もいるでしょう。
しかし、その逆の考えをする人がいるのも事実。
結局の所、自分の納得できる人生を過ごしている人こそが本当の勝ち組と呼ばれるべき人ではないでしょうか?
本人が納得した人生こそが最高の生き方
ずいぶん昔に人から聞いた話。
あるホームレスの男性と親しくなり、その人の人生について聞いたことがある・・・という人が知人にいました。
ホームレス生活を送っていると聞くと、正直いい印象は誰も持たないでしょう。
しかし、そのホームレスの男性の実家というのは結構な資産家で、子供の頃から何不自由なく暮らしていたそうなんです。
そういった生活に嫌気が差して実家を離れホームレスになったとのことでした。
実際に何度か実家からホームレスの男性を呼びに来ていたことがあったとのこと。
それでも実家には帰ることなく亡くなったそうです。
他人から見れば、惨めというか寂しい人生だと感じはしますが、本人が好きで選んだ人生です。
その人生を全うしたホームレスの男性は、本人からすれば最高に人生だったのかもしれません。
金があるから勝ちとか、役職に就いているから勝ち組とか・・・
それって他人の価値観を押し付けているに過ぎないと感じるのは私だけなんでしょうか?
誰に迷惑かけるわけでもなく、本当に自分が望む生き方をしている人こそが人生の勝ち組なんだと思います。
人の価値観なんて十人十色。
他人に迷惑かける人生は絶対に駄目ですが、誰に迷惑かけることなく、ストレスフリーで幸せと感じる生き方が一番だと思います。
最後に一言
人生の勝ち負けなんて自分の考え方次第。
他人にとやかく言われるものではありません。
自分が楽しければ、それが自分にとっての勝ちの人生。
それともう一つ。
お金と時間、そして健康。
どれか一つでも欠けてしまえば、生きていく上で満足感を得ることはできないと思います。
金なんて沢山あるほどいいとは思いますが、自分にとって不自由なく生きることが出来るだけあれば、十分とも思うんですね。
悪銭身につかず・・・ということわざがありますが、身の丈に合わないほどの大金を手にしたら人生が狂う可能性だってあります。
これは、その人の心がけ次第でもあるわけですけどね。
それでは今回はこの辺で。
ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました。