50代になると、「老後」という言葉が急に現実味を帯びてきますよね。
私も40代まではどこか他人事のように感じていました。
けれど、子どもが独立し、仕事も折り返し地点を過ぎたあたりから、ふと夜中に「老後のお金、うちは大丈夫だろうか」と考えるようになったんです。
実際、周りの友人たちも同じような不安を口にします。
「共働きだから安心」と思っていたのに、思うように貯金が増えていない。
年金の受給額を調べてみたら、想像よりも少なくて驚いた――。
そんな“気づき”が重なるのが、ちょうどこの50代なんですよね。
背景には、年金制度の見直しや物価上昇、そして長寿化という現実があります。
さらに、教育費や住宅ローンがまだ残っている家庭も多く、「老後資金を貯めたいのに、今の生活で手一杯」という声も少なくありません。
私たち日下部夫婦も、まさにその真っただ中。
更年期の体調変化や働き方の見直しが重なり、“お金のことを避けて通れない年代”に差しかかっていると実感しています。
でも、焦る必要はありません。
老後資金づくりは、金額の大小よりも「自分たちの生活をどう設計するか」が大切です。
今の暮らしを見つめ直し、必要な金額の目安を知るだけでも、不安は少しずつ形を変えていきます。
では、共働き50代夫婦にとって――老後資金はいったい、いくら必要なのでしょうか?
第1章 老後資金はいくら必要?50代共働き夫婦が知るべき“現実の数字”

老後資金の目安はいくら?統計データから見る“理想と現実”
50代になると、ふと「老後って、どれくらいのお金が必要なんだろう」と考える瞬間があります。
私たち日下部夫婦も例外ではありません。
子どもが独立し、これから夫婦二人の時間が増えるという喜びの一方で、「今の貯金で足りるのかな?」という不安も頭をよぎります。
総務省の家計調査(高齢夫婦無職世帯)によると、老後の生活費の平均は月約27万円前後。
さらに「ゆとりある老後」を目指すなら、月35万円ほどが目安とされています。
単純計算で20年生きると、生活費だけで6,480万円~8,400万円。
ここに医療費や住宅修繕費、交際費などを加えると、必要資金はもっと膨らみます。
私もこの数字を見たとき、「そんなに必要なの?」と驚きました。
けれど、現実には年金だけでは月5〜6万円ほどの赤字になる家庭が多いというデータもあります。
「自分たちの家計ならどうだろう?」と、電卓を手にして計算してみたときの、あの静かな焦りは今でも覚えています。
あなたも一度、自分の生活費を“20年分の数字”にして見たことはありますか?
現実を見つめるのは怖いけれど、そこからしか安心は生まれない――最近はそう思うようになりました。
共働きだから安心はNG!貯まらない家庭の共通点と注意点
「うちは共働きだから大丈夫」と思っていませんか?
実は私も以前はそう思っていました。
でも、その“安心感”こそが老後資金づくりの落とし穴だったんですよね。
共働きは収入が二人分あるため、つい支出にも油断が出やすい。
外食やレジャー、子どもへの支援――「頑張ったご褒美」にお金を使ってしまうことが多いんです。
気づけば、毎月の貯金額は少しずつしか増えない。
特に私たちのように更年期を迎える年代は、心身のバランスを取るために“ストレス発散型の出費”も増えがちです。
私の妻・マミも、「たまにはいいでしょ」と新しい服を買い、私もつい外食を提案してしまう。
そうやって夫婦で甘やかし合ううちに、気づけば出費が増えていた――これが現実です。
さらに老後を圧迫するのが、生活費・医療費・趣味費の3つ。
生活費は物価上昇でじわじわ増え、医療費は年齢とともに確実に上がります。
趣味費も、「今のうちに楽しもう」と思うほど増える傾向にあります。
共働きの強みは“安定収入”ですが、油断すれば“安心の罠”にもなります。
あなたの家庭では、どの支出が増えていませんか?
家計簿を見返してみるだけでも、意外な気づきがあるかもしれません。
日下部信親ちなみに私の年間医療費は毎年20万前後。健康って本当に大切なことですね。
退職金・年金・貯金…老後資金の“内訳”を理解しよう
老後資金といっても、その中身を具体的に整理しておくことが大切です。
たとえば私たちの場合、最初は「退職金があるから大丈夫」と思っていました。
でも実際に計算してみると、退職金だけでは十分とは言えない現実が見えてきたんです。
老後資金の柱は大きく3つ――
- 年金
- 退職金
- 貯金・運用資産
まずはねんきんネットで将来の年金額を確認することをおすすめします。
私たちも初めてログインしたとき、思ったより少なくてショックを受けました。
「これで本当に生活できるのか…?」と二人で顔を見合わせたのを覚えています。
そこで始めたのが、iDeCoとつみたてNISAの併用。
長期的な運用には向いていますが、50代から始めるなら“守りの運用”が基本です。
同時に、退職金をどう使うか――一時金で受け取るのか、分割で年金化するのか。
この判断ひとつで、老後資金の安定性は大きく変わります。
そして意外に見落としがちなのが、夫婦間の年金格差です。
共働きでも、働き方の違い(正社員・パート・自営業など)で受給額に差が出ます。
私たちも「自分のほうが多い・少ない」と話題にしたことがありますが、
今ではお互いの年金額をオープンにし、将来設計を一緒に考えるようになりました。
最後に、モデルケースをもとにした現実的な試算を挙げてみます。
例えば――
- 共働き世帯(年収800万円・持ち家)
- 65歳からの年金:月22万円
- 老後生活費:月30万円
この場合、月8万円の赤字が20年続けば約1,920万円の不足になります。
つまり、年金や退職金を当てにするだけではなく、“自分たちでつくる資金”を準備する必要があるということです。
老後資金という言葉は、数字ばかりが先に立ちやすい。
でも実際は、数字の裏に「夫婦の生き方」や「価値観」が隠れているんですよね。
「老後に何をしたいのか」
「どんな生活を送りたいのか」
その答え次第で、必要なお金の意味も変わってきます。
不安を感じるのは自然なこと。
でも、その不安を“行動のきっかけ”に変えられるのが、50代というタイミングだと私は思っています。
あなたは、自分たちの“老後の数字”を見つめる準備、できていますか?
第2章 【年収&ライフスタイル別】共働き50代夫婦の老後資金“リアル目安”


世帯年収別シミュレーション|600万・800万・1000万でどれだけ違う?
老後資金を考えるとき、最初に浮かぶのが「自分たちはどれくらい必要なんだろう?」という疑問です。
単純に“年収が高いほど安心”というイメージを持ちがちですが、実際には年収と貯蓄額は必ずしも比例しません。
共働きであっても、支出の増え方やライフスタイルの違いで、老後資金の残り方はまったく変わってくるんですよね。
年収600万円世帯 ― 「堅実型」でも油断は禁物
世帯年収600万円クラスは、日本の共働き世帯では比較的多い層です。
生活水準は平均的ですが、住宅ローンや教育費が重なると、貯蓄にまわせる金額は月5〜7万円ほどが現実的。
このペースだと、定年までに貯められる額は1,000〜1,200万円程度にとどまります。
私たち日下部夫婦も、子どもたちが学生の頃はちょうどこのくらいの年収帯でした。
「もう少し頑張れば貯まるはず」と思っていても、実際は塾代や生活費に吸い取られてしまう。
「いつか貯めよう」と思っているうちに、時間だけが過ぎていく――その怖さを身に染みて感じました。
この層では、生活レベルを上げすぎない「固定費ミニマム化」が最大の鍵になります。
家計を見直すだけで、年100万円以上の節約も夢ではありません。
あなたも一度、サブスクや保険を見直してみませんか? “意外なムダ”が見えてくるかもしれません。
年収800万円世帯 ― 「バランス型」こそ見直しのタイミング
年収800万円前後の共働き世帯は、安定感がありますが、同時に支出も膨らみやすいゾーンです。
外食や旅行など「小さな贅沢」が増えやすく、貯蓄ペースが鈍る家庭も多い。
老後資金の目安は2,000〜3,000万円。毎月10万円ほど貯められれば現実的なラインですが、
教育費が重なる50代前半は、それすら難しいのが正直なところです。
私たちもこの頃は「共働きの恩恵を感じたい」と思い、つい出費が増えていました。
でも、ある日ふと銀行口座を見て、思ったより残高が減っていたんです。
「このままだと老後が心配だね」と夫婦で話し合った夜、
小さな焦りと一緒に、ようやく“貯め方を変える”覚悟が生まれました。
この年収帯では、「今の生活を楽しみながら、無理なく貯める仕組みづくり」がポイント。
給与天引きの自動積立や、iDeCo・NISAの併用で“手を出さないお金”を増やすと効果的です。
年収1000万円以上世帯 ― 「ゆとり型」ほど陥る“支出麻痺”
世帯年収1000万円を超えると、周囲からは「余裕がある」と見られがち。
しかし実際には、生活水準が上がるほど出費も比例して増える傾向にあります。
教育費・住宅費・車の維持費など、「必要経費」と思っていたものが、気づけば家計を圧迫している。
この層でも、老後資金の目安は3,000〜4,000万円。
ただし、“可処分所得の高さ”に甘えて貯蓄の習慣が薄れると、
年収600万円層より老後の資金残高が少ないケースも珍しくありません。
私の知人にも、現役時代に十分な収入があったのに、
退職後に「貯金が思ったほど残っていない」と嘆く方がいました。
結局、お金は“入る額”より“使い方”なんですよね。
年収が高い人ほど、「生活費の上限を決める」ことが何より大事です。
「我が家の生活費は月○万円まで」と線を引くだけで、将来の安心感は大きく変わります。
ライフスタイル別に変わる!持ち家・子ども・趣味が与える影響
老後資金の差は、年収だけでは決まりません。
同じ年収でも、「持ち家があるか」「子どもの教育が終わっているか」「趣味への支出」で、必要な金額は驚くほど変わります。
持ち家あり/なしでこんなに違う
住宅ローンが完済している家庭と、賃貸を続ける家庭では、老後の支出差は月5〜8万円にも及びます。
我が家は幸い、50代のうちにローンを完済しましたが、
それまでは「いつ終わるのか」と思うほど重い負担でした。
もしローンが残っている場合は、「退職金で一括返済」よりも、
金利を見直して返済額を下げる方法を検討するのも有効です。
老後に“住まいの安心”を確保することが、何より大きな支えになります。
教育費が残る家庭は“最後の追い込み”が鍵
子どもが大学に通っている家庭では、まだ教育費が続いていますよね。
私たちも長女が大学生だったころ、老後資金のことを考える余裕がありませんでした。
でも「教育費が終わる=貯蓄のチャンスの始まり」です。
50代後半は、いわば老後資金づくりの“ラストスパート”。
生活費を変えずに、教育費分をそっくり貯金に回すだけでも、
数年で数百万円の貯蓄が可能になります。
あなたの家計にも、もうすぐ“空く支出枠”はありませんか?
そこが、老後資金を増やす絶好のチャンスかもしれません。
「質素」「平均」「ゆとり」――3つの実例比較
・質素型:月20万円前後。外食は少なめ、自炊中心。旅行は年1回。
・平均型:月27万円前後。時々外食や日帰り旅行を楽しむ。
・ゆとり型:月35万円以上。趣味・旅行・孫支援にも積極的。
どのタイプが正解というわけではありません。
大切なのは「自分たちにとって心地よい生活水準」を見つけること。
私たち夫婦も、若い頃は“ゆとり型”に憧れましたが、
今は「ほどほどに楽しむ平均型」で満足しています。
無理のないペースこそ、長く続けられる安心のカタチだと思うんです。
都市vs地方でこんなに違う!生活コスト格差を理解しよう
住む場所によっても、老後資金の必要額は変わります。
東京と地方では、生活費の差が年間100万円以上になることもあります。
都市と地方の支出差は“静かなインパクト”
たとえば東京なら家賃や物価が高く、車を持たない代わりに交通費がかさみます。
一方、静岡や地方都市では家賃が安く、生活コストを抑えやすい。
私たちも静岡で暮らしていますが、東京で同じ生活をするより月5万円以上安く済んでいると実感しています。
医療費や日用品も地域差がありますが、特に地方では「人との助け合い」がコストを下げる大きな力になります。
ご近所づきあいや家庭菜園――お金では買えない“ゆとり”がそこにあります。
「地方移住」でゆとりある老後を叶える選択肢
最近は「老後は地方で暮らしたい」という声も増えています。
自然が豊かで、生活コストも低い。
移住先によっては行政のサポートも充実しているところもあります。
もちろん、医療体制や交通の便といった不安もありますが、
自分たちのライフスタイルを見つめ直すには、良い機会かもしれません。
「お金を減らす」のではなく、「必要な支出を小さくする」。
これも、50代からできる立派な老後資金対策なんですよね。
老後資金の“リアル”は、収入だけでなく生き方によって変わります。
数字だけを見て不安になるより、
「どんな暮らしをしたいか」から逆算する方が、ずっと現実的です。
あなたの“理想の老後”はどんな形ですか?
その答えが、必要なお金の“本当の目安”になるのだと思います。
第3章 今からでも遅くない!50代共働き夫婦の“老後資金再構築ステップ”


家計をリセット!50代からの資産再設計5ステップ
老後資金づくりというと、「もっと若いうちに始めておけばよかった」と感じる方も多いかもしれません。
私もそうでした。50代に入ってからようやく、家計と真剣に向き合うようになったんです。
でも、遅すぎることはありません。
今からでも“見直し”をすれば、老後の不安を小さくすることはできます。
ここでは、私たち日下部夫婦が実践した5つのステップを紹介します。
一歩ずつ取り組むだけで、お金の流れが不思議とクリアになっていくんですよね。
ステップ① 家計の“見える化”から始める
まずは現状を知ること。ここがすべての出発点です。
私たちは数十年ぶりに家計簿アプリを導入し、支出を「固定費」「変動費」「浪費」に分類しました。
それまで“なんとなく使っていたお金”が、どれほど多かったか…。
正直、現実を突きつけられて落ち込みました。
けれど、見える化すると不思議と前向きになれるんです。
「これを減らせば、あの旅行ができる」と考えられるようになり、
節約が“我慢”ではなく“選択”に変わりました。
ステップ② 支出削減は「固定費」から手をつける
節約というと、食費や娯楽費を思い浮かべるかもしれませんが、
まず見直すべきは保険・通信・車などの固定費です。
我が家では、長年加入していた保険を見直したことで年間15万円の削減に成功。
格安SIMに変えたことで通信費も半分になりました。
車も2台から1台にしただけで、維持費が年間30万円近く浮いたんです。
節約というより、“無駄を正す”という感覚。
あなたの家にも、知らないうちに“固定費の落とし穴”が潜んでいるかもしれません。
ステップ③ 貯蓄計画を「再設計」する
50代になると、「これまで通りの貯金ペース」では老後資金が追いつかないこともあります。
そこで私たちは、貯金額を月ごとに固定するのではなく、目的別に分けて積み立てる方式に変えました。
「旅行」「医療費」「老後」など、項目ごとに貯蓄口座を分けることで、
「何のために貯めているのか」が明確になり、使いすぎも防げます。
貯金というのは、“貯め方”よりも“意識の持ち方”が大切なんですよね。
ステップ④ 無駄を減らして“貯める体質”に変える
更年期のせいか、私たち夫婦も心が揺れやすい時期です。
ちょっとしたストレスで「今日は外食しよう」となりがち。
でも、その習慣こそが老後資金を少しずつ削っているんです。
そんな時は、「本当に必要な出費か?」を一度立ち止まって考える。
“お金を使う前に3秒考える”だけでも、ずいぶん違います。
私たちも完全にはできていませんが、少しずつ“使わない快感”を覚え始めています。
あなたは最近、「これは本当に必要だった」と思えた買い物、ありましたか?
ステップ⑤ “数字”よりも“意識”をリセットする
老後資金というと「〇〇万円必要」という数字ばかりが注目されがちですが、
大切なのは“自分たちの生活に合った安心の形”を見つけること。
数字に縛られすぎると、焦りが生まれ、心まで貧しくなってしまいます。
私たちは「心のゆとりを守ること」も、老後資金の一部だと思っています。
50代共働きでもできる“守りの資産運用術”
老後資金の再構築において、“増やす力”も欠かせません。
とはいえ、リスクを取りすぎるのは禁物。
50代からの資産運用は、「攻め」ではなく「守り」を意識するのが基本です。
定期預金だけでは「資産は守れない」時代
銀行に預けておけば安心…そう思っていた時期もありました。
でも、金利0.001%では資産は実質的に目減りしていくばかり。
「貯めているつもりが、減っている」――これが今の現実なんですよね。
だからこそ、少しでも資産を“働かせる”工夫が必要です。
とはいえ、ハイリスクな投資は避けたい。
そんな私たち夫婦にとって、次の方法がちょうど良いバランスでした。
iDeCo×つみたてNISAで安定運用を実現
この2つの制度は、国が用意した“節税しながら資産を増やす仕組み”です。
iDeCoは老後専用、つみたてNISAは途中で使えるお金――そう使い分けるのがコツ。
私たちも50代から始めましたが、積立額が少なくても「老後の種まき」として安心感があります。
毎月1〜2万円ずつでも、10年後には確かな違いが出るんですよね。
リスクを抑える投資信託・債券・配当株の選び方
投資を始めるなら、「年齢に合ったリスク」を意識しましょう。
50代からは、ハイリターンより“安定感”が命です。
たとえば――
- 投資信託なら「全世界株式」や「バランス型」
- 債券やインデックス投資を中心に組み合わせる
- 高配当株を“配当金の年金”として使う
焦らず、少しずつ育てる。それが一番長く続けられる投資だと思います。
「10年以内に使うお金」と「長期運用資金」を分ける
50代は、老後までの時間が限られています。
だからこそ、「いつ使うお金か」で分けて管理するのが重要。
私たちは口座を3つに分けました。
①生活費、②10年以内に使う貯蓄、③長期運用用。
おかげで、リスクの取り方にも迷わなくなりました。
お金は“混ぜると不安になる”んですよね。
あなたも、自分のお金を「いつ」「何に使うか」で分けてみてください。
驚くほど、気持ちが整います。
老後資金を守る!節税とリスク分散の黄金ルール
老後資金を増やすことと同じくらい大事なのが、「減らさない工夫」です。
節税やリスク分散を意識するだけで、手元に残るお金は確実に変わります。
退職金の税金を軽くするための裏ワザ
退職金は人生で最大の臨時収入ですが、同時に課税の対象にもなります。
ただし、「退職所得控除」をうまく使えば、税負担を大きく減らすことができます。
私の職場でも、受け取り方を誤って損をした同僚がいました。
一時金で受け取るより、年金形式で分割したほうが得なケースもあるんです。
事前にシミュレーションをしておくことが、本当に大切だと思いました。
共働き家庭に効く「配偶者控除・扶養控除」活用法
私たち共働き夫婦の場合、税金や社会保険のバランスも無視できません。
「自分の年収はいくらまで控除が使えるのか」を把握しておくだけで、
年間で数万円単位の差が出ることもあります。
夫婦の収入をトータルで最適化する。
これは、50代の私たち世代こそ意識すべき視点です。
老後リスクを減らす“4分割資産法”
最後におすすめなのが、「資産を4つに分けて持つ」という考え方。
現金・株・保険・不動産――この4つのバランスを取ることで、
どれかが下がっても、全体の安定を保てます。
私たちも、現金を少し減らして「安全性の高い債券」や「配当株」にシフトしました。
結果として、資産全体が落ち着いて推移しています。
お金を“増やす”よりも“守る”。
50代からの老後資金づくりは、その意識がすべてだと思います。
私たち夫婦も、更年期の不安や体調の波を抱えながら、少しずつ生活を整えています。
でも、だからこそ今が“立て直すタイミング”なんですよね。
焦らず、一歩ずつ。
今日見直したひとつの支出、始めたひとつの積立が、
数年後の「安心」に変わる――そのことを、私自身が実感しています。
あなたの老後資金も、今日から“再構築”していきませんか?
第4章 老後資金が貯まらない共働き夫婦がハマる“3つの落とし穴”


財布が別々…家計の全体像が見えない
共働き夫婦に意外と多いのが、「お互いの財布が別」というスタイルです。
家計を分けるのは効率的に見えますが、実はこれが老後資金づくりの最初の落とし穴なんですよね。
見えないお金は、いつの間にか“消える”
私たち日下部夫婦も、長いあいだ財布を別にしていました。
「あなたの収入はあなたの自由」「生活費は半分ずつ」というルール。
一見、平等に思えるこの仕組みが、後々ボディーブローのように効いてきたんです。
ある日、ふと老後資金を計算しようとしたとき、
「あなたはいくら貯めてる?」「私はこれくらいかな…」――そう話していて気づいたのは、
家計全体の資産がまったく見えていなかったということ。
それぞれ貯めていたつもりでも、無駄な重複支出や保険が多く、
「実際にどれくらいあるのか」が曖昧だったんです。
見える化が、安心への第一歩
それをきっかけに、私たちは「家計簿アプリ」で一元管理を始めました。
口座やカードを連携してグラフ化すると、
“お金の流れ”が一目でわかる。
初めて見たときは正直ショックでした。
「思っていたより貯まってない」と気づいた瞬間、
軽いめまいを覚えたのを今でも覚えています。
でも同時に、見える化によって「どこを減らせばいいか」が明確になったのも事実。
お金は、“見えないこと”が不安の正体なんですよね。
二人で資産を「共有」する仕組みを
共働き世帯の強みは、収入が二つあること。
でも、それを活かすには「共有する仕組み」が欠かせません。
我が家では、生活費用・貯蓄用・自由費用と3つの口座を使い分けています。
生活費と貯蓄は共有、自由費用は個人で使う。
これでお互いのストレスも減り、貯蓄も安定しました。
あなたの家庭では、お金の流れが“見える化”されていますか?
もしかしたら、それだけで家計の未来が大きく変わるかもしれません。
教育費・住宅ローン・介護費が重なる“トリプル負担”の罠
50代は、人生で最も支出が重なる時期です。
教育費、住宅ローン、そして親の介護。
この3つが重なると、老後資金づくりは後回しになりがちです。
老後資金を削る“三重苦”の現実
私たち夫婦も、子どもたちが大学進学を迎えた頃、ローンの支払いが残り、
さらに私の母の介護が始まりました。
家計簿の支出欄を見ると、どの項目も削れない。
まさに“出口のないトンネル”のような感覚でした。
教育費は「子どものために」と我慢できても、
それが終わるころには自分たちの体力や収入が落ちていく。
介護も避けて通れない現実です。
両立の鍵は“時間軸の整理”
この状況を抜け出すためには、まず支出の時間軸を整理することが重要です。
「あと何年で教育費が終わるのか」「ローン完済はいつか」を明確にする。
そうすれば、「今は耐える時期」「ここから貯め時」と区切りがつけられます。
我が家の場合、教育費が終わった年に、ローン繰上げ返済を実施。
支出が一気に減った分を、そのまま老後資金に回しました。
“節約”ではなく“シフト”する意識が大切だと実感しました。
親の介護が家計を圧迫しないために
介護費用は突然やってきます。
我が家も、母が転倒して入院したとき、思った以上の出費に驚きました。
その経験から、私たちは介護保険と地域支援制度を徹底的に調べました。
介護は“お金”だけでなく“時間”も奪います。
夫婦のどちらかが休職すると収入にも影響します。
だからこそ、事前に「誰が・どう支えるか」を話し合っておくことが、老後資金を守る第一歩です。
あなたのご家庭では、介護の備えを考えていますか?
避けたくなるテーマほど、早めに話し合うことで、心の余裕が生まれます。
“頑張ったご褒美出費”が貯蓄を減らす!心理的落とし穴
「今まで頑張ってきたんだから、少しくらい贅沢してもいいよね」
――これは、私たち50代夫婦にとって最も危険な言葉かもしれません。
共働きの“安心感”が油断を生む
共働きで安定した収入があると、つい気が緩むものです。
私もマミも、更年期に入り体調の波がありながらも、「頑張ったご褒美」に外食を重ねるようになりました。
気づけば月の食費が1.5倍に。
「こんなに働いているのだから、少しぐらい…」
この“自己肯定的な浪費”が一番やっかいなんですよね。
お金がないわけではないのに、貯まらない。
そんなモヤモヤを抱えている共働き夫婦は、きっと多いはずです。
浪費を防ぐには「夫婦のルール」を
我が家では、一時期「月に1回だけ外食OK」というルールを作りました。
最初は窮屈でしたが、だんだん「どこに行くか」を一緒に考える時間が楽しくなっていったんです。
ルールがあると、“無意識の浪費”が“計画的な楽しみ”に変わります。
お金の使い方は、夫婦関係の鏡だと思います。
相手を尊重しながら、どこに価値を置くかを話し合うこと。
それが結果的に、家計も心も整えることにつながります。
お金の価値観をすり合わせる3ステップ
- 「お金を使う目的」を言葉にする
何のために使うのかを話すことで、浪費を“選択”に変えられます。 - 「欲しい」ではなく「必要か」で考える
お互いの“必要の基準”を共有することが大切です。 - “楽しむお金”をあらかじめ予算化する
完全に我慢するのではなく、「ここまではOK」と決めておく。
この3つを意識するだけで、夫婦のお金の会話が前向きになります。
老後資金が貯まらない理由は、収入の少なさよりも「意識のズレ」にある。
私たちも、そのことを痛感しました。
でも逆に言えば、意識を変えれば、50代からでもまだ間に合うんです。
“見える化”して、“話し合って”、“小さく整える”。
その積み重ねが、これからの安心をつくる。
あなたの老後資金も、まずは「今日の小さな一歩」から始めてみませんか?
第5章 お金の話でケンカしない!老後資金を夫婦で話し合うコツ


お金の話を“衝突なくできる”魔法のフレーズ
夫婦でお金の話をするのは、意外と難しいものです。
「話すとケンカになるから」「どうせ意見が合わないし」――そう感じて避けてしまう人も多いのではないでしょうか。
私たち日下部夫婦も、まさにそのタイプでした。
どちらも頑固で、しかも更年期。
体調や気分の波もあり、お金の話をするとつい感情的になってしまうことがありました。
でも、ある“ひとつの言葉”を意識するようになってから、少しずつ会話の雰囲気が変わっていったんです。
「どうしたい?」から始めるだけで、空気が変わる
お金の話がぶつかる原因の多くは、「相手を責める」言い方をしてしまうこと。
たとえば、
「またこんなもの買ったの?」
「なんで貯金できないの?」
――これでは、どちらかが防衛モードに入ってしまい、話が前に進みません。
私も以前、そんな言葉を口にしてしまい、後悔したことがあります。
でも、言葉を「どうしたい?」に変えるだけで空気が柔らかくなるんですよね。
「これからの貯金、どうしていきたい?」
「旅行のために、どれくらい貯めようか?」
相手を責めるのではなく、一緒に考える姿勢に変える。
この小さな変化が、会話を“対立”から“協力”に変えてくれます。
あなたは最近、パートナーに「どうしたい?」と聞いたことがありますか?
たった一言で、関係が変わることもあるんです。
週1回の“家計ミーティング”が夫婦仲を深める
もう一つ、私たちが取り入れてよかったのが「週1家計ミーティング」です。
大げさなものではなく、週末の夜にお茶を飲みながら10分ほど話すだけ。
内容はシンプルです。
「今週はどこにお金を使ったか」
「来月は何に備えるか」
そして、「ちょっと欲しいもの」も素直に話します。
この時間があることで、家計の状況を共有できるだけでなく、
お互いの“価値観のズレ”を少しずつすり合わせられるようになりました。
特に更年期の時期は、心の余裕が減りやすいもの。
だからこそ、定期的な対話が関係の潤滑油になると感じています。
話し合う時間は短くてもいい。
“お金の話=面倒なこと”から、“一緒に未来を描く時間”に変える。
それが、老後資金づくりの第一歩だと思います。
2人で描く“理想の老後”が貯蓄力を高める
お金の話をするとき、数字ばかりに目がいきがちですが、
本当に大切なのは「どんな暮らしをしたいか」というビジョンを共有することだと気づきました。
働き方・暮らし方を一緒に決める
老後の暮らしをどうしたいか――これは、夫婦で話し合わなければ見えてきません。
私たちも以前は、漠然と「なんとかなる」と思っていました。
でも、ある日ふと「退職後、どこで暮らしたい?」とマミに聞いたんです。
すると彼女は、「できれば静かな海の近くがいい」と答えました。
私は「山の見えるところが落ち着く」と思っていたので、お互いの理想の違いに驚きました。
けれど、その会話をきっかけに、“自分たちらしい老後像”が少しずつ見えてきたんです。
お金の話も、夢と結びつくと前向きになれるんですよね。
「あなたは、どんな場所で、どんな暮らしをしたいですか?」
そこを話し合うことが、実は貯金を増やす原動力になると思います。
“楽しみの共有”が節約意識を育てる
老後資金を貯めるには、節約も必要。
でも、我慢ばかりでは続きません。
私たちは「2人で楽しむ目標」を持つようにしました。
たとえば、「1年後に沖縄旅行に行こう」。
そのために積み立てをする。
不思議なもので、目的があると自然と節約が苦にならなくなるんです。
外食を控えることも、「旅行の資金に回そう」と思えばワクワクに変わる。
お金の節約は、“目的のある我慢”にするだけで継続できる――
これは実体験から強く感じました。
将来を話し合うことが“最大のリスク回避”になる
老後のリスクとは、お金が足りないことだけではありません。
「夫婦の考えがすれ違ってしまうこと」もまた、大きなリスクです。
たとえば、退職後に「もう働きたくない」という夫と、
「少しでも収入を得たい」という妻。
その方向性が違うだけで、家計の計画は大きく狂います。
我が家でも一時期、そんなズレがありました。
私が「少しでも仕事を続けよう」と考えていたのに対し、
マミは「体調を考えて、少し休みたい」と言っていた。
最初は意見が合わず、少しピリピリした時期もありました。
でも、何度も話し合ううちに、
「お互いが無理なく続けられる働き方」を見つけることができました。
お金の計画を立てることは、“夫婦の人生設計を擦り合わせること”でもあります。
老後資金は、数字だけではなく、生き方そのものを共有すること。
それができたとき、はじめて安心が生まれるのだと思います。
老後資金の話題は、避けて通りたくなるものです。
でも、話し合わないままでは、いつまでも不安がつきまといます。
私たち夫婦も、何度も言い合いながら少しずつ前に進んできました。
そして気づいたのは――
「お金の話」は、愛情の延長線上にあるということ。
未来を一緒に考えることが、最高の“絆の時間”になる。
そう信じて、これからもマミと、少しずつ話し続けていこうと思います。
あなたも、今夜少しだけ話してみませんか?
「これからの暮らし、どうしたい?」と。
その一言から、夫婦の未来が動き出すかもしれません。
第6章 まとめ|50代共働き夫婦の老後資金は“金額”より“安心設計”


老後資金づくりで大切なのは「不安を見える化すること」
50代に入ると、ふとした瞬間に「老後、うちは大丈夫かな」と不安がよぎるものです。
でも、漠然とした不安ほど厄介なものはありません。
私自身も、数字に弱いくせに「なんとなく不安」という感情だけが先走っていた時期がありました。
ある日、妻のマミに「実際、いくらあれば安心なの?」と聞かれ、
はっとしたんです。
答えられない――それはつまり、“見えていない”ということ。
老後資金の不安の正体は、「知らないこと」にあるんですよね。
収入・支出・年金・退職金・資産の全体像を出してみると、
思っていたよりも安心できる部分が見えたり、
逆に「ここは対策が必要だな」という現実も冷静に把握できたりします。
「見える化」は、不安を“管理できる形”に変える作業
私たち夫婦も、最初はざっくりした数字から始めました。
年金の見込み額を「ねんきんネット」で確認し、
毎月の生活費を家計簿アプリで整理。
そこに“理想の暮らし”を加えてシミュレーションしたんです。
すると、「足りない部分」が明確になり、逆に行動が取りやすくなりました。
不安が霧のように消えていく感覚――それを味わったとき、
「数字を見ることは怖いことじゃない」と思えたんですよね。
あなたも、「見たくない数字」こそ、一度向き合ってみてください。
不安を見える形にすることが、安心設計の第一歩です。
数字よりも「夫婦の価値観の一致」が安心を生む
老後資金と聞くと、“いくら必要か”という数字ばかりに目が行きがちです。
けれど本当の安心は、夫婦で価値観を共有できているかどうかにあります。
「何にお金を使いたいか」を話し合うことが大切
老後資金は、目的のないまま貯めても意味がありません。
「何のために」「どんな暮らしを目指して」使うのか。
それを共有してこそ、数字が“生きた計画”になるんですよね。
私たちも、ある日マミと話していて気づいたことがあります。
私は「安心して生活できるだけでいい」と思っていたのに、
彼女は「もっと旅行や趣味を楽しみたい」と感じていた。
同じ金額を見ていても、見えている“未来の風景”が違うんです。
そこで私たちは、
「これからの10年、どんな時間を過ごしたい?」
「使うよりも残すよりも、“どう生きたいか”を基準にしよう」
――そう話し合うようになりました。
お金の計算よりも先に、“価値観の擦り合わせ”をすること。
それが、最も確実な老後の安心設計だと思います。
更年期だからこそ、今の気持ちを言葉にする
私たち夫婦は、今まさに更年期の真っただ中です。
気分の浮き沈みもあるし、体調の波もある。
だからこそ、感情が落ち着いているタイミングで話すことを意識しています。
「お金の話=ケンカの火種」ではなく、
「これからの暮らしを整える時間」に変えていく。
その意識の転換が、夫婦の関係を穏やかにしてくれました。
あなたも、もし最近お金の話を避けているなら、
“数字ではなく、気持ちから”話してみてください。
「どうしたい?」という一言が、
老後資金の“本当のスタートライン”になります。
今からでも遅くない──今日から始める5つの行動チェックリスト
老後資金づくりは、若いころから始めた人だけのものではありません。
私たちのように50代になってからでも、十分に間に合います。
大事なのは「知って」「決めて」「動く」こと。
今日から始められる5つのステップを、私の経験をもとに紹介します。
① 家計の“現状”を把握する
まずは、自分たちの資産をすべて書き出してみましょう。
通帳・保険・投資口座などを一覧にするだけで、
意外なムダや重複が見えてきます。
「我が家はいくら持っていて、いくら使っているのか?」
――ここを“見える化”するだけで、もう前進です。
② 固定費を見直して“お金の流れ”を軽くする
保険・通信費・車の維持費などは、放っておくと膨らみます。
私たちは、格安スマホに変えただけで年間8万円の節約に成功しました。
数字が動くと、気持ちまで軽くなるんですよね。
③ 老後資金専用の積立口座をつくる
「老後のためのお金」は、生活費と分けて管理するのがコツです。
私たちは“老後用通帳”を一冊つくり、毎月定額を自動振替しています。
貯めている実感が目に見えると、安心感がぐっと増します。
④ 夫婦で“理想の暮らし”を話し合う
数字の前に、「どんな暮らしをしたいか」をすり合わせる。
旅行・趣味・働き方――お互いの“幸せの形”を共有することで、
お金の方向性も見えてきます。
⑤ 行動を「続ける仕組み」に変える
老後資金づくりは“マラソン”のようなもの。
一時的な頑張りよりも、習慣化が鍵です。
週1回の家計ミーティング、月1回の振り返り。
そのリズムをつくることで、意識も自然に定着します。
老後資金は“金額”よりも“心の余白”で決まる
老後の安心とは、通帳の残高だけでは測れません。
「このくらいあれば暮らせる」という数字よりも、
「この人となら、何とかなる」と思える心のつながり。
それこそが、真の“資産”なのかもしれません。
安心の正体は、「共有」と「納得」
私が思う安心とは、
“すべてを完璧に備えること”ではなく、
“お互いに理解して納得していること”。
数字が少なくても、話し合いができていれば不安は小さくなる。
逆に、どれだけ貯めても話し合いがなければ、不安は消えません。
老後資金とは、
「未来へのお金」ではなく「今を安心して生きるための道具」。
そう思うようになってから、私たち夫婦はお金との距離がやっと穏やかになりました。
あなたの“今日の一歩”が、未来の安心をつくる
お金の話は、誰にとっても重いテーマです。
でも、避けていても現実は変わりません。
今日、5分だけでも通帳を開く。
夫婦で「これからどうする?」と話してみる。
たったそれだけで、明日は少しだけ違って見えるはずです。
老後資金のゴールは、「数字の完成」ではなく、「心の安心」。
私たち50代夫婦にとって、それはこれからの人生を“どう生きたいか”を見つめ直す時間でもあります。
焦らず、比べず、少しずつ。
老後資金とは、未来のための“希望づくり”なんです。
あなたの未来にも、穏やかな安心が訪れますように。
――それが、この記事を書いた私の、心からの願いです。
おわりに|「お金の安心」は、夫婦で築く未来のかたち


ここまでお読みいただき、本当にありがとうございました。
「共働き50代夫婦の老後資金」というテーマは、どこか胸の奥がざわつく話題ですよね。
私自身も、数字を見て焦ったり、将来を考えて不安になったり。
けれどこの取材と執筆を通して、はっきりと感じたことがあります。
――老後資金の本当の目的は、“安心して生きるための仕組み”をつくることなんです。
必要な金額には正解がありません。
それよりも大切なのは、夫婦でお金を見える化し、価値観を共有すること。
そして、今日できる小さな行動を積み重ねていくこと。
私たち日下部夫婦も、更年期の不調や気分の波に揺れながら、
少しずつ話し合い、支え合いながら形を整えてきました。
「完璧でなくてもいい」「今の自分たちでできることから始めよう」――
そう思えたとき、不安は静かに希望に変わっていきました。
あなたの家庭でも、まずは「これからどうしたい?」と話してみてください。
金額よりも、その会話こそが“老後資金の第一歩”だと思います。
人生の後半戦を、安心して笑顔で歩むために。
これからも一緒に、穏やかに未来を描いていきましょう。



最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。


